遊技産業健全化推進機構の「遊技機性能調査」とは何かをご存じでしょうか。
これはパチンコ機において「検定機と性能が異なる可能性のあるぱちんこ遊技機」いわゆる違法な釘曲げ行為が行われていないかをチェックする為に抜き打ちで検査をしていることです。
機構が調査しているのは「一般入賞口(他入賞やポケットなどと呼ばれる箇所)にちゃんと玉が入るような調整になっているか」という部分で、一般客に紛れて自腹(機構のお金でしょうけど)で2000個打ち込んで一般入賞口に入った個数を見ています。
この調査は2015年6月から開始されていて、この調査結果が悪かったことで「検定機と性能が異なる可能性のあるぱちんこ遊技機」=悪質な釘調整が行われている台は撤去しろ→MAX機撤去となった部分もあります。なぜMAX機だけなのかという部分は射幸性やカジノやいろいろと事情がありましたがww
これで釘曲げ問題は改善されたのか
最近の業界ニュースです。
撤去後5ヶ月連続で100%更新〜遊技機性能調査
遊技産業健全化推進機構は6月23日、2015年6月から開始していた「遊技機性能調査」の2年(24ヶ月)分の調査結果を公表。一般入賞口への入賞が確認されたぱちんこ遊技機の割合が今年1月に調査開始から初めて100%を記録。直近5月まで5ヶ月連続で100%を更新していたことを報告した。
前回公表は昨年12月。当時は「検定機と性能が異なる可能性のあるぱちんこ遊技機」の撤去期限に区切られた前月11月までの18ヶ月分の調査結果が公表されたが、それまでに100%は一度も報告されなかった。撤去に伴って100%に移行した形だ。
(中略)
一般入賞口への入賞確認は1台において大当たり等を挟まず、2,000個以上の打ち出しが確認できた調査のみ有効。
引用元:グリーンベルト
調査が火始まった2年前に釘曲げ問題が騒がれていた時は調査に合格だった台の割合が28.1%だったのに対し、現在では5カ月連続で100%を達成しているという報告なんですが…
これはMAX機を撤去したから釘曲げ問題はもう大丈夫ですアピールでしょうかww
確かに2年前に比べれば、一般入賞口に関してはかなり改善されましたが、それは最近の新台はメーカー出荷時のもともとの一般入賞口周りの釘が甘く設計されていて、ちょっと調整したぐらいでは完全にベースを殺す調整が出来なくなったことが大きいと思います。
また、今年2月からは機構の調査結果が不合格だった際に店舗への警告なしに警察に通報することになったことと、4月から導入された「釘確認シート」もあるので、ホール側も警戒して一般入賞口周りの極端な調整を避けてきたことも100%達成の要因だと考えられます。
実際に一般入賞口に関しては極端な調整をしているホールを見なくなったのも事実です。一般入賞口に関しては…ですが。
遊技機性能調査がもたらしたもの
結果として、一般入賞口に玉が入るということは通常時に無駄な玉を出し続けることになるので、ホール側は利益確保の為にスタートを締めざるを得なくなったというのが現状です。
一般入賞口だけを見れば100%達成したのかもしれませんが、そのシワ寄せはスタートに反映され、プレイヤーの望むものとは違った釘調整になっているのです。
結局のところ、問題の根本は何も解決していないと思うのですが…このニュースはいかにも上辺だけの業界健全化アピールにしか聞こえないのはぼくだけでしょうかww
今、規則改正の話題でパチンコに設定が付くとか、管理遊技機(封入式)を認めるとかが騒がれていますが、釘問題の根本を解決するには的を得た方向性であることは事実かも知れません。