マルハンが【自己申告プログラム】を44都道府県の店舗で導入したらしい

IR法案通過によってギャンブル依存症への対応が急務となり、もちろんパチンコ業界にも依存症問題への対応が求められています。

そんな中で先日のニュースで取り上げられていた記事です。

マルハンが44都道府県の店舗で導入

パチンコホール等を展開する「マルハン」がこのほど、44都道府県の店舗で自己申告プログラムを導入した。パチンコ依存問題に対する取り組みの1つ。

昨年から東京都内の1店舗で先行して始め検証していたが、これを44都道府県の45店舗に拡大するという。

使い過ぎ、のめりこみを抑制

同プログラムは、会員カードを持った客が1日の使用金額の上限をあらかじめ店舗に自己申告すると、その上限を超えた場合にスタッフが知らせるシステム。


「マルハン」提供

<流れ>

1.客が自己申告プログラムを記入(その際、店が「申告上限額」と「会員カード番号」を控える)

2.店舗は毎日閉店後、会員カードの番号をもとに利用履歴を調べる

3.申告上限額を超えていた場合、次回来店時にスタッフが声をかける

「適度にパチンコを楽しみたい」「のめり込みを抑制したい」という要望に応えるサービスだ。

引用元:http://news.livedoor.com/article/detail/12923957/

そもそも「自己申告プログラム」とは業界団体が依存問題への対応として策定した「依存問題対応ガイドライン」の中の施策のひとつであって、マルハンさん独自のものではありません。全国のパチンコホールで「自己申告プログラム」も含めた依存問題に関する何らかの啓発が行われています。

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自己申告プログラム運用の問題点

「自己申告プログラム」は客が自分自身で使用する上限金額を設定します。

会員カード使用の場合に限って、顧客一人一人の使用金額をリアルタイムで監視することは可能(会員カードが入らない古いタイプのサンドのホールでは不可能)ですが、それを通知するシステムは一般的にはありません。

常に会員管理PCに張り付いていれば出来るかもしれませんが、オペレーション的には現実的ではありません。今回のマルハンさんも「閉店後に利用履歴を調べる」となっているのはそのためでしょう。

また「申告上限額を超えていた場合、次回来店時にスタッフが声をかける」というのも、【顔認証システム】でも設置してない限りは把握しきれるとは思えません。そうでなければ客の顔と会員カードの情報を一致させることが、従業員の記憶だけでは不可能に近いと思います。

ほとんどのホールには顔認証システムなんてありませんので次回来店を100%把握することはできませんが、マルハンさんにはあるんでしょうねww

しかも、一般的なホールでは登録者が増えれば増えるほど管理しきれなくなることは明白です。

今回のニュースでは「マルハンが44都道府県の店舗で導入」と、いかにも全国の店舗で導入しているかのような記事ですが、実際には各都道府県に1店舗づつしか導入されていません。今後、全店に導入予定なのかはわかりませんが、表向きの建前としてやっているだけと感じてしまうのはぼくだけでしょうか。

「ギャンブルではなく娯楽」というのがパチンコの定義であり、業界団体の考えですが、依存問題への取り組みも、パチンコのギャンブル性を認めなければ、何の解決にもならない建前だけの施策で終わってしまうのではないでしょうか。

天井を目指している最中に「上限金額に達しました」と言われても余計なお世話でしかありませんよねww

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