良くも悪くも話題に事欠かないユーチューバーのシバターですが、今回はマルハン川中島店に来店実践した際に「ボッタクリ営業だった」「マルハンには二度と行かない」「マルハンは潰れてイオンになれ」と天下のマルハンを相手に堂々と喧嘩を売っている動画でユーチューブ急上昇ランキング1位になりました。
ぼくはシバターのファンでも信者でもないので、この件について、同業者であるぼくの立場から思うことを書きたいと思います。
シバターという人物についての詳しい説明はここでは割愛しますが、わからない方は「毒舌のパチスロライター」という認識で大丈夫だと思います。
事の経緯
前提として、シバターは「実践日には交換率を含めて10割以上の設定配分のホールにしか行かない」と公言しています。正確にはこの表現は正しくありませんがシバターは「赤字を打つホール」という意味で使っています。
- 代理店を通してマルハンから来店実践依頼が入る。
- いつも通りにホールは赤字になる営業をするなら行くと釘をさし(あくまでも口約束)、7月22日の来店が決定する。
- 事前にtwitterにて「マルハンのグランドオープンって全台3以上とかなんだって。でも明日の俺の初来店はそれ以上になるっぽいです。ハッキリ言って座ったら勝ちレベル。マルハンが日本一“体力”があるホールっていうのを魅せてもらいに行きます」(原文のまま)と煽る。
- 当日はシバターのファンやtwitterの内容を信用した客で約200人の並びが出来る。
- 蓋を開けてみれば、実際は完全なホール側の黒字営業でシバターの言動や行動は嘘をついたことになり、多くの客を裏切ることに。
- シバターは7月24日にユーチューブにアップした今回の実践動画の冒頭に謝罪コメントを付けるという異例の対応となる。
という流れです。
こうなった原因を考えてみる
シバターの動画を見た視聴者は完全にマルハン側が悪いように見えてしまいますが、シバターが悪いのかマルハンが悪いのか、どちらにも非はあるし、言い訳もある思います。
【シバター側】
口約束での不確定な情報で煽り過ぎているし、仮にマルハンが赤字営業を予定していたとしても、パチンコ営業で「座ったら勝ち」は言い過ぎている。
「交換率を含めて10割以上の設定配分のホールにしか行かない」と公言することは、ホールも高設定を使わざるを得なくなる状況を作り出し、集客効果は他のライターイベントより上がる。シバター自身も含めた客目線では勝つチャンスが格段に上がることは確かで上手いやり方だと思う。
しかし、それがマルハンに通用するかは別問題で、マルハンの…もっと言えばパチンコホール営業の本質と実態を十分に理解していない。
【マルハン側】
意図的に出さなかったのか、実際は設定が入っていたのか、それを追求することはできないし、どちらでもいいと思うが、客の期待を大きく裏切ったことは確かで言い逃れは出来ない。
動画を見る限りでは出玉感はなかったし、7月1日にリリースされたマルハンアプリは全国のマルハン店舗のデータが確認できるので、シバターの言う「ボッタクリ営業」が実際どの程度のものだったのかも確認できてしまい、裏が取れる状況を自ら作り出してしまった。
同業者の目線で営業的に考えれば、ライターイベントなどで遠方から来る(以降定期的に来店しない)客などに出玉を還元しても意味がないので、出したくない気持ちもわかる。
来店当日までに「出す準備」が出来ていなかったことも考えられる。要するに月間の粗利ノルマを十分に達成していない状態で7月22日を迎えてしまい、出す余裕がなくなってしまった可能性もある。
決められた粗利予算は必達というのはパチンコホールのセオリーで営業数値の中で最も重要視される。特にマルハンなどの大手企業は会社組織や指揮系統が整い過ぎている分、特別な予算を割いて営業することに対して融通が利きにくいと思われるので、店長レベルの権限では仕方なかったという言い訳もある。でも、この気持ちが理解できるのは同業者だけですがww
動画を見ての感想
7の付く日だろうがライターイベントだろうが、粗利ノルマなどの社内的な事情で、簡単に客の期待を裏切るパチンコホールがあることは事実だし、今回はそれがたまたまマルハンだっただけのようにも感じる。
しかし、個人的な感想としては「シバターよくやった!」と思っている。
パチンコホールの本質、その代表格であるマルハンの本質を世に知らしめるいいきっかけになったと思うし、ぼくも含めてプライベートでマルハンに行かない同業者が多いのも、そういうシバターの言う「不誠実なホール」の中にマルハンが含まれることに気付いているからだろうと思う。まさにぼくがマルハンの営業のやり方に対して思っていた感情を代弁してくれたように思う。
先日、レジャー白書で発表されたパチンコ・パチスロの参加人口は940万人と言われる中で、動画公開からわずか3日で100万再生される影響力とその風評被害は、収録当日にマルハン川中島店が得た粗利額なんかでは、とうてい補える額ではないと思いますけどねww
ちょっとシバターの影響力を甘く見てたのかも知れませんww
それでも、マルハンが業界1位の座から陥落することはあり得ないし、それがマルハンが築き上げてきたブランド力であることも確かなのです。
この動画をきっかけに、「本当はもっと頑張っているホール」があることに皆様が気付いてくれるきっかけになればいいと思います。