現在、全国のホールが前倒し認定の準備を進めている最中となっています。
設置中の現行基準の機種を、規則改正後も延命して設置できるようにするための前倒し認定ですが、本来「検定機」として設置できる機種を、「認定機」扱いにすることにはデメリットも存在します。
・中古転売ができない
・故障台の部品が供給されない(メーカーや機種による)
この2つが大きなデメリットとしてあげられますが、今回は全日遊連(ホール側の組合)が「部品供給」に関して日工組(メーカー側の組合)要望書を出しました。
認定機にも部品供給を
全日遊連、認定機への部品供給で要望書
全日遊連は11月8日付けで日工組に、また翌9日付けで日電協に対し、認定機への部品供給に関する要望書を送付した。
要望の中で全日遊連は、「認定機への部品供給について、部品の製造業者の廃業や型番の変更があったことなどを理由に、部品供給が困難となる旨を主張する遊技機メーカーが散見される」とし、風営法において認定制度が規定されている以上、「検定期間3年」と「認定期間3年」の6年間はメーカーとして部品供給を行う道義的責任があると主張。遊技機の部品在庫の保有期間については法的な縛りがなく、各メーカーの判断に委ねられていることには理解を示しつつも、ホール営業者は最長6年間、遊技機を使用できることへの対価として高額な遊技機購入代金を支払っているとした。
その上で全日遊連は、規則改正に伴う膨大な数の認定機が生じることを踏まえ、この部品供給がホール営業者にとって命綱であるとともに、業界存続のためのポイントとなるとして、傘下の組合員メーカーに対する指導を徹底するよう、両団体に強く要請している。
引用元:遊技通信web
確かにこれが認められることで救われるホールが多くあることは事実です。
しかし、そもそも「認定機」という存在の認識がぼくは少し違います。
「検定機」である3年間は電化製品で言うメーカー保証期間のようなもので、台が正常に稼働することをメーカーが担保する必要があります。しかし、「認定機」とはホールが警察に申請をして設置期限を延ばしてもらう、言わばホールと警察の間の契約であって、そこにメーカーは関係ないと思っていました。
実際に「認定機」になった機種に関しては部品を供給しないメーカーも多くありますし、部品供給してくれているメーカーも部材が残っている場合に関しては供給するというスタンスです。
この要望書の内容は、今までそれでやってきたものを、先の見通しが立たなくなった瞬間に6年保証しろと急に言い出したことになります。実に都合のいい話だと思います。
現状、検定期間を残して前倒し認定を受けた「認定機」に対しては、本来の検定期間であるはずの3年間は部品供給を行うとしているメーカーがほとんどなので、ぼくはそれだけでもメーカーは譲歩していると思いましたが…。
前倒し認定申請が行われる予定の機種、台数は事前の予想を大きく上回ると言われているます。ということは、ホール側は申請した機種を、規則改正後も3年間設置し続けるつもりということです。
当然、スペックダウンした新台の販売台数が伸びないことは明白なので、それだけでもメーカーとしては大きな痛手です。倒産するメーカーも出てくると思います。
それを、一方的に「新台は買わないけど部品だけ買わせろ」というホール側の要求が通るとは思えませんけどねww
ホールもメーカーもそれだけ危機的状況ということです。
…と、言っているぼくも本当に部品供給してもらえるなら嬉しいんですどねww
コメント
自動車・家電などでは、10年近く部品の提供はされていると思います。
リコールなどでも、もう無いだろうってくらい前の販売機種について広報されています。
一般の人の感覚では、40万円もする機械の部品の提供が三年で良い!ってオカシくないですか?
販売する時点で最長6年間は合法で使える可能性が有る以上は、部品の提供も最低6年間あっても当たり前に思います。
パチンコ業界だから・・・
この理屈が通るのであれば、残念ですが「人命に関わる車」の値段(最安値で50万)に近いと考えれば「人命に関わる」わけも無いパチンコ台の値段を考えれば有り得ない!との印象を受けました。
これが正しいのであれば「パチンコ業界は、一般の世界とは違う」ってことですよね。
このギャップを埋めていかないと業界の未来は無いと思いますが、如何でしょうか?
今回の記事に限らず当ブログは個人的見解であることをご了承ください。
しかし、メーカーの部品供給対応は内容の通りで行われてきました。
おっしゃるように多くの非常識なことがまかり通っている業界であることは事実なので、そのギャップを問題提起する意味を込めて発信しているつもりです。
働いている身内から聞いた話ですが〇物語の打ち出し部分は100%壊れるらしく、それを独自に修理していないホールなど存在しないと。リスキーですが自己リペアが横行しそうですね。その延長線上で裏が刺さりそうで。
ハンマーゴムという部品で、確かにかなりの頻度で壊れます。
コンプライアンスを徹底しているホールは、小さな部品でも正規の手順で部品交換をしています。
ぼくのホールも毎日のように故障台を稼働停止しています。
今後は認定機が増えていくと自己リペアが横行する可能性は確かにありますね。
部品のみとなると在庫リスクや倉庫費等、筐体価格が跳ね上がるリスクしかないです。
正規に筐体を作ろうとすればリードタイムを考慮すると半年以上掛かります。その為共通部品等で在庫調整をしながら製造しているのが現状です。(部品メーカーや商社が)
ちなみに家電や多くの製品の保障は1年です。
部品をすぐ破棄するような事はありませんが、基本新規生産はしないので在庫がなくなるか処分をしたら修理は出来ません。(基板が大丈夫なら電子部品の交換のリペア等は出来ます)
自動車は車検制度があるのでまた別な話です。
数十万円する白物家電や大型テレビなんかも1年保障です。
100万以上するブランドのバッグだって保障期間は半年~1年でそれ以降は修理費取られたり断られます。
一番上の人のコメントは単なる妄想で的を射てませんね。
各々の立場・状況があって各々に問題・課題があるのに己の事しか考えない。
こういう人が多いからこの業界がいつまでも変わらないのでしょうけどね。
おっしゃる通り、今回の件に限らずホールもメーカーも自分たちの利益確保を最優先してルールを都合よく変更しようとしてきました。
そして最後には警察が介入して決められたルールに従うしかなく、両者とも得をしないという繰り返しです。
>>はちろう さま
保証期間と部品保有期間は、同じではないですよ。
今回のお話は「部品保有期間」についてですから、家電や車を例にしました。
家電だと8年・車だと10年とかですね。(モノによって多少違います)
また、車の部品では、リビルト品として再生パーツがある
家電では中古品から流用
など可能ですが、パチンコでは出来ないですよね。
なおさらメーカーの責任は、大きいと思います。