『YASUDA7』というお世辞にもカッコいいとは言えないネーミングのプライベートブランドパチスロ機を関東に28店舗を展開する安田屋とパチスロメーカージェイピーエスが共同開発したというニュースがありました。
プライベートブランドパチスロ機を開発するということ自体が稀なことなのですが、そんなことより設定1の出玉率が93.8%と低すぎることの方が話題になっていますww
今回はそんな激辛ノーマルAタイプ『YASUDA7』のスペックではなく、パチンコホールとプライベートブランド機種について考えてみたいと思います。
業界初の完全オリジナルPB機
パチスロPB機を開発 ジェイピーエス製『YASUDA7』プレス説明会
都内を中心に「YASUDA」の屋号でホール28店舗を運営する安田屋は8月24日、都内のホテル・パークサイドでジェイピーエス製のプライベートブランドパチスロ機『YASUDA7』の導入を発表した。
『YASUDA7』は企画コンセプトや大当たり確率・小役確率などのスペック面、筐体デザイン、サウンドなどを安田屋の遊技機推進委員会が手掛けたAタイプのオリジナルパチスロ機。安田屋が蓄積してきた遊技客のデータを基に設計され、筐体は同社のブランドカラーであるオレンジを基調としている。コンセプトは“ドキッドキッ!をあなたに”、シンプルながらも70種以上の多彩なプレミアム演出を搭載するなど打ち込み要素が豊富だ。
今回のプロジェクトについて安田屋の臼見安寛営業統括本部店舗強化推進室部長は、「業界が過渡期にある中、常連客の期待に応え続けるためにはこれまでと同じことをしていてはいけない。また、他店との差別化を図る上で、自店の顧客ニーズに応えられる独自の遊技機を設置したいとの思いからプライベートブランド機の開発に至った」と経緯を説明した。
導入は9月4日からの予定で、16店舗計108台が導入される。
引用元:アミューズメントジャパン
スーパーなどでよくあるプライベートブランド商品は、価格が安くて品質も良いというイメージで消費者も抵抗なく購入できる。しかし、パチンコホールにおけるプライベートブランド機種はそれとはちょっと違っています。
現状のパチンコホール企業のプライベートブランド機はどうしても販売台数が限られてしまいます(今回の『YASUDA7』の場合は16店舗108台の導入)。たった108台しか売れない機種にかけられる開発費たるや、全国で10000台以上の大量導入が見込める機種とは比較にならないと考えられます。
今回の『YASUDA7』もジャグラーライクなノーマルAタイプということで作り込みには疑問が残ります。よって「YASUDA」でしか打てない機種があること自体は差別化にはなるかもしれませんが、差別化=集客アップにはならないと考えられます。
PB機の可能性
安田屋は関東に28店舗を展開する企業で、高稼働店舗が多く、業界内でもかなりの優良企業です。
過去に三洋や大一などと協力して積極的にプライベートブランド機開発に着手してきたダイナムでさえ、そのほとんどはオリジナルではなく、一般販売されている機種のスペックを改良した機種です。プレイヤー目線ではその違いに気付いているかさえ微妙かと思います。
そういう意味では、全国チェーンでもない安田屋が完全オリジナル機種を作ったことはもの凄いチャレンジとして画期的なことだとは思います。安田屋は「ヤンクル」というゆるキャラ?みたいなオリジナルキャラクターも前面に押し出している(YASUDA7のBAR図柄にもなっているww)ので、そうとう自社のブランド化と他社との差別化にこだわりが伺えます。だからこそ、成功を収めている企業なのだと思います。
完全オリジナルのプライベートブランド機がヒットすれば、その企業の最高の武器になりますが、それが出来るならマルハンがとっくにやっています。全国チェーンですら台数規模(業界内のシェア)からしてクオリティの高い機種を作るに至らないのが現状なのではないでしょうか。
将来的に業界内の淘汰が進み、ひとつの企業だけで圧倒的シェアを持つ企業が現れたら、プライベートブランド機のクオリティももっと上がる可能性はありますが…。
現場の声と本部の考えることにギャップがあるのはどの業界でも、どの企業にでもあることで、パチンコホール店長は特にそのギャップに苦しめられる職種だと思います。
28店舗中16店舗しか導入されないのは、社内でも賛否両論あるのかもしれないと考えてしまいますね。
正直ぼくがYASUDAの店長だったら、今回の『YASUDA7』は絶対に導入したくないですww
実際に導入されてからの稼働状況が気になりますねww