今回は読者様からいただいた質問に答えたいと思います。
質問内容は「稼働が2~3割程度しかないホールはやっていけるのか?新台を買わなければそれでも利益は出ているのか?」というものです。
確かに、ぜんぜん稼働がないのになかなか潰れないホールってありますよねww
そこで、パチンコ店の収入と支出を見ながら利益構造を考察していきます。
パチンコ店の利益の仕組み
どれくらい儲かってるかどうか?というのは収入と支出のバランスの問題です。
パチンコ店の収入
・売上-景品金額=粗利(投入金額の合計と交換した景品額の差)
・機械売却収入(撤去台を売った金額)
・テナント収入(外部の食堂などが併設されている場合)
・自販機などの販売手数料
などなど…
パチンコ店の支出
・機械代(台の購入費用)
・土地建物賃貸料
・人件費
・光熱費
・広告宣伝費
・消耗備品
などなど…
細かい項目を上げればきりがないのでだいたいこんな感じの収入と支出があります。
この中で収入より支出が少なければ、多少なりとも儲かっていることになります。
かなりざっくりですが具体的に計算してみると
設置台数500台で平均稼働2割のホールの場合
(計算を簡単にするために4円パチンコ300台、20円スロット200台とします)
4P稼働12000発×玉単価1.45×台数300=売上5,220,000円
20S稼働5000枚×玉単価2.60×台数200=2,600,000円
合計7,820,000/日の売上に利益率18%だとすると1,407,600/日の粗利があります。
1ヵ月30日で粗利42,228,000円になり、これだけあれば新台をそこそこ買いながらもやっていけます。
ただ、これはオール4P&20Sで開店時から閉店まで2割稼働で計算しています。実際はピーク稼働時で2割だったり、低貸しコーナーに稼働が偏っていたりとこれよりは下がる要素が多いです。
ヤバいのはこれがオール低貸しで1パチ&5スロだったりする場合。
単純に1/4だとして月間の粗利が約10,557,000円だとすると、これはもう新台とかは満足に買えません。
しかし、自社物件で古いホールとかでは土地建物代とかが掛からない場合もあり、まだやりようはある感じです。実際、もっとひどい稼働状況でも何とか営業しているホールも多いはずです。
機械代&土地建物代は経費の大半を占めるので、それがないだけで支出はかなり抑えられるので、昔ながらのホールで稼働も全然ないのに細々と営業を続けられるのはこのパターンがほとんどです。
パチンコホールの特殊な利益構造
また、ある意味でパチンコホールは特殊な商売と言えます。
一般的な小売業では原価(商品の仕入れ値)は基本的に一定なので、売上の減少=粗利の減少になります。
しかし、これをパチンコホールに置き換えると…
売上⇒客がサンドに投入した金額
原価⇒景品として出した玉
となります。
そして、パチンコという商売は原価(どれだけ玉を出すか)を調整することができます。
稼働が減ると使ってもらえる金額が減るので売上が減少します。しかし、利益率を上げる(出さなくする)ことで原価を下げることが出来るので、粗利を維持したり、増やすことも出来ます。
まあ、このパターンは客離れが加速するので諸刃の剣ではありますがww
稼働が落ちる⇒出せなくなる⇒もっと稼働が落ちる⇒もっと出せなくなる…
最終的には閉店に追い込まれていきます。
逆パターンもあります。
玉を出す⇒稼働が上がる⇒もっと玉を出せるようになる⇒もっと稼働が上がる…
繁盛店はこのようなサイクルをしっかりと回せています。
理屈は簡単ですがそう上手くはいきませんけどねww
結論として、稼働がなくても経費を抑えて、少ない稼働の中でブッコ抜けば何とかやってはいける。
稼働が高いホールは新台も買えるし、玉も出せる。出さなくても出ているように見えるww
強いホールと弱いホールの二極化はどんどん進んでいます。
ホール数の減少が問題になっていますが、潰れていくホールは、どんなに抜いても抜ききれなくなったボッタクリ店ということになります。
これはプレイヤーにとってはいいことなのかもしれませんね。
コメント
早速記事を投稿していただきありがとうございます!!
やっぱり2~3割でも意外と利益でるもんですね(笑)私の近所のお店も「出せる予算がありません」なんて言いつつぼったくってるのかとこの記事見て思いました。
この記事見てしまうと、某大手の7の力チェーンなんか新台買ってはいますがやはり膨大な利益があるんだろうな都つくづく感じました。
ありがとうございました!
大手チェーン経営者は日本の長者番付上位に入るぐらいですからね。
同業者から見れば、そんなに支持される理由がぼくには理解できませんがww