依存症電話相談に対応するRSN出向者の給与がホール店長超えのあり得ない金額

依存症に関する相談を受け付けているリカバリーサポートネットワークが相談件数の急増で人手が足りないので、全国のホール企業から出向者を募るという内容のニュースが7月末にありました。

 RSNへの出向者、全国のホール企業から公募へ

全日遊連では、5月から実施している沖縄県のリカバリーサポート・ネットワーク(RSN)へのホールスタッフの派遣について、今後の出向者を全国のパチンコホール企業から公募していくこととした。7月19日の全日遊連理事会後の記者会見で阿部恭久理事長が方針を語った。

パチンコ・パチスロの依存に関する電話相談を行うRSNでは、相談員2名と非常勤相談員が平日10時から16時まで電話相談に対応しているが、ホールでの啓発ポスターの掲出の徹底などにより、今年2月から相談件数が急増し、相談員の負担が増している。

全日遊連ではRSNの相談員の負担軽減と相談機能の補完として、今年5月からホールスタッフ2名を相談員の補助として派遣。3カ月を任務期間とし、順次、新たな出向者と交代させる予定となっている。

阿部理事長は、「5月から派遣が始まり7月でひとまず1組目の任期が終わるが、RSNの西村代表理事からは、予想以上に成長し戦力になっているとのお言葉をいただいた。一方で、2名が同時に交代すると一から研修を行うことになり、重複する期間を設けてほしいとも要望された。そこで1組目のうち、1名は任期を1カ月延ばすことになった。次に派遣する2名はすでに決まっているため、その後の人材を全国から募りたい」と現況を説明した。

1組目は東京都遊協と大阪府遊協内のホール企業の社員が出向し、2組目は愛知県遊協と岡山県遊協内の企業社員の出向が内定している。

新たに公募するのは3組目以降の出向者で、1人3ヶ月の任期で今年11月からおよそ2年間分の人材を募る。今後、全国の各都府県方面遊協から1名以内で推薦してもらい、RSNの西村代表理事の面談などにより人選していく予定という。

引用元:グリーンベルト

この記事だけを読めば、全日遊連とホールが一丸となって取り組んだ結果、依存症問題の認知が進み、業界としても誠意をもって対応しているように見えます。

しかし、後日、全日遊連から届いたFAXに記された出向者に対する待遇を見て驚愕しました。

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パチンコ業界の感覚のズレ

この出向者には当然ながら給与が支払われる訳ですが、その金額は20歳で310,000円/月。そこから年齢に応じて上がっていき、40歳で給与上限金額に達すると597,000円/月。

しかも、家賃・光熱費・レンタカー代・ガソリン代等は21世紀会(全日遊連をはじめとする業界団体の集まり)が負担するという破格の待遇。

ちなみにこれはホール店長であるぼくの給与を軽く超えていますww

依存症問題にパチンコ業界が誠意をもって取り組んでいることをアピールしたいならボランティアでもいいぐらいだと思います。

しかも勤務地は日本一所得水準が低いとされている沖縄県です。

1人当たりの任期は3ヶ月と短く、募集人数も少数ではありますが、これは反感を買うのでは…と思います。

ぼくらは普段の業務中でも、お客さんから「おれが負けた金がお前らの給料になってるんだぞ」と皮肉を言われることはしょっちゅうあります。

そうでなくてもギャンブル性がある以上は「客から巻き上げた金で…」というイメージを持たれやすい業界にも関わらず、よりによって依存症に悩む方達を相手にするRSN出向者に、一般的にもみても明らかに高額と思われる給与を支払うというのはどうかと思います。

依存症に悩む方達は借金があったり、自己破産していたり…と経済的に問題のあるケースも多いと思います。短期間の出向で、しかも高額の給与をもらっている人間が、果たして依存症の方に共感をもってアドバイスができるのか疑問です。

一昔前のパチンコ業界は明らかに給与水準の高い業界でしたが、今の現実はそれほどでもありません。しかし、この件で思うことは、業界のお偉いさん方は甘い汁を吸ってきた時代の感覚のままでいるのかな…と疑問に感じるし、その感覚のズレがパチンコ業界衰退の最大の原因ではないかと思ってしまいました。

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